2007年12月08日
札幌現場レポート
木々にイルミネーションをほどこすようになったのは、ドイツの宗教改革者のルターが、森の中で常緑樹の枝の隙間から見えた無数に瞬く星々の美しさに心を打たれ、それを子供たちのために再現しようと、火を灯したろうそくを枝にくくりつけたのが始まりと言われています。
ろうそくの灯りから電球、そしてLEDへと進化し続けるX'masイルミネーション。しかしもとを辿れば空に輝く星々の再現なのです。
最近では青や白のLEDで木々を彩り、幻想的に仕上げる例が多いのですが、今回の現場、札幌パークホテルのシンボルツリーのイルミネーションは原点回帰的な安らぎをもつ、他とは一線を画すデザインとなりました。
まず、作業のはじめは電球色と白色の2色のツリーライトを編みこみ、木の枝振りに合わせて巻いてゆきます。日々さまざまな木にイルミネーションをほどこしていますが、木に触れて、枝の伸びる方向や、枝の太さ、大きさなど、木の声を聴きながら取り付けていくのが大切だと思っています。自然物に人工物をほどこすと、どうしても不自然になりがちです。それを回避させるにはいかに自然物に近づけるか追求する気持ちがなければいけません。だからツリーライトの巻き方もその木にあった方法をみつけながら、調和するように巻きつけていきます。
さらに3cmの電球をスパイラル巻きして、仕上げにゴールド一色のオーナメントでアクセントをつけました。そしてトップスターに煌々と輝くのは、スワロフスキーのクリスタル。バックに水中照明のGL-060を設置して、ゆっくりとしたカラーチェンジでライトアップしました。
作業日数2日間、高所作業車2台を休ませることなく駆使して、天まで届くほどの大きなシンボルツリーのイルミネーションが完成。寒さ対策で頭のてっぺんからつま先までモコモコに着込んだ作業員たちは着ぐるみのようでした。
そしていざ点灯式当日。
聖歌隊のゴスペルで一気にX'masムードが高まり、翌日にホテルでの結婚式を控えたカップルが点灯スイッチを押すと、
イルミネーションの原点である星の瞬きやろうそくの灯りを想起させるような温かな光と、ちらちらと降る雪を想起させるようなシャープなホワイト。それらが木と調和し合い、ぬくもりのある上品なツリーに仕上がりました。
木洩れ日といい、ツリーのイルミネーションといい、木と灯りは人々の心にはっとする美しさと、安らぎを与えてくれるものです。なんだか懐かしさを覚えることもしばしばありませんか?これからもわたしたちは人々の中にある原風景に訴えかけられるような、そんな灯りを創っていきます。
(レポート;現場ぽち)